TansoMiru
サービス
ニュースリリース
2025年12月4日
建設業界初！リバスタ、建設現場の購買燃料データを基にCO2排出量を効率的に算定する「TansoMiru 燃料」を提供開始
～元請会社17社、燃料配送会社25社が参画した実証実験を経て正式サービス化。 購買燃料データの収集からCO2排出量算定までの業務負担を軽減～
株式会社リバスタ（本社：東京都江東区、代表取締役：高橋巧、以下 当社）は、建設現場の購買燃料データを基にCO2排出量を効率的に算定するクラウドサービス「TansoMiru（タンソミル） 燃料」（以下 本サービス）を、本日より提供開始します。本サービスは、現場内で使用される重機や車両に給油された燃料の購買データを基に、重機や車両から排出されるCO2排出量を効率的に算定するサービスです。（※1）
当社は、建設業界において、燃料使用によるCO2排出量管理の標準化を目指し、元請会社17社、燃料配送会社25社の協力のもと行った実証実験を経て、このたびの正式提供に至りました。なお、購買燃料データを基にCO2排出量を算定するサービスは、本サービスが業界初（※2）となります。
サービス提供開始の背景
建設業界では、日本政府の2050年カーボンニュートラル宣言を受け、CO2排出量の可視化、削減が急務となっています。特に、重機・車両等から排出されるCO2排出量は、施工段階の約8割を占めており、元請会社による管理が求められています。
しかし、これらの情報は元請会社ごとに独自の方法で管理され、担当者はデータ収集や算定に多くの工数を要しています。一方、燃料配送会社は、元請会社ごとに異なる形式で燃料データの提供を求められており、双方の業務負荷の増加が課題となっています。
当社は、こうした課題を解決するため、2024年5月より本サービスの実用化に向けた実証実験を開始しました。全国規模で元請会社17社、燃料配送会社25社にご協力いただき、サービスの有効性を検証してまいりました。（※3）
実証実験での検証内容と得られた成果
実証実験では、本サービスを利用することで、より実態に近いCO2排出量を算定できる可能性が確認されました。
従来、現場で稼働する重機・車両等の燃料使用によるCO2排出量を算定する方法として、重機等の稼働台数に燃費をかけることで燃料使用量およびCO2排出量を算定する方法が採用されていました。しかし、この方法で算定する場合、重機等の稼働台数あたりの稼働時間や燃費は平均的な値を用いており、燃料使用量やCO2排出量は概算に近い数値となっていました。
このような「従来の算定方法」と、「本サービスで連携される購買燃料データを基にした算定方法」を本実証実験で比較したところ、あるモデル現場において、「本サービスで連携される購買燃料データを基に算定」された燃料使用量が、「従来の算定方法」の約半分となる結果となりました。
また、実証実験の期間中、累計2,000件以上の購買燃料データが連携され、元請会社・燃料配送会社双方の業務負荷軽減を目的としたオペレーションの最適化と、サービスの実用性を検証しました。
これらの成果から、本サービスは燃料使用によるCO2排出量を正確かつ効率的に管理し、業界全体のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みの推進に寄与できる等の効果が確認されたため、このたびの正式提供に至りました。
サービス概要とメリット
本サービスは、元請会社が登録した建設現場の情報に対し、燃料配送会社がその現場内で給油した燃料データを連携することで、現場で稼働する車両・重機等から排出されるCO2排出量を効率的に算定できるサービスです。これにより、元請会社・燃料配送会社双方の業務負担軽減を支援します。
また、本サービスは、燃料配送会社が取り扱うバイオディーゼル燃料を検索する機能も搭載しています。CO2排出量の削減に向けた戦略立案や、バイオディーゼル燃料の流通活性化も支援します。
・「TansoMiru 燃料」サービスサイト：https://www.tansomiru.jp/spec/energy/
【元請会社のメリット】
・建設現場内で給油された燃料データを効率的に把握し、より実態に基づいたCO2排出量の算定が可能
・燃料配送会社からのデータ連携により、現場担当者の業務負担を軽減
・あらかじめ登録した現場単位で購買燃料データが連携されるため、協力会社が購買した燃料データの取得および、その燃料使用によるCO2排出量の算定が可能
・本サービス上でバイオディーゼル燃料を配送できる燃料配送会社を把握でき、CO2排出量削減に向けた戦略立案に活用可能
【燃料配送会社のメリット】
・購買燃料データを統一のルール、フォーマットで提供することで、元請会社個社ごとの対応を削減し、業務負荷を軽減
・本サービスを利用する元請会社に対し、「購買燃料データの提供が可能な企業」として信頼関係を強化。新たな取引創出にも寄与
・元請会社に対しバイオディーゼル燃料の取り扱いをアピールできるようになり、「脱炭素への意識が高い企業」としてのブランディングを実現
本サービス利用による業務フローの改善イメージ
エンドースメント
このたびのサービス提供開始にあたり、実証実験にご協力いただいた清水建設株式会社様、大成建設株式会社様、株式会社竹中工務店様（企業名50音順）、三和エナジー株式会社様より、エンドースメントコメントを頂戴しました。
清水建設株式会社 ご担当者様
建設業界においてCO2排出量を正確かつ効率的に把握することは、脱炭素化を進める上で極めて重要なテーマです。本サービスは、燃料使用に関するデータ取得の精度と効率を大きく向上させ、現場負担の軽減とスコープ1算定の高度化に寄与するものと期待しています。
今後、この仕組みが業界全体に広く普及し、より実効性のある脱炭素化の推進につながることを心より願っています。
大成建設株式会社 ご担当者様
本サービスは、建設業界におけるCO2排出量の把握とデータ活用を一段と促進する重要な仕組みになると期待しています。当社のCO2排出量計測・集計システム「T-CARBON/Watch®」を使った現場のデータ収集・管理の負担を軽減し、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みをより効率的に推進できるようになると考えています。
本サービスが業界全体で活用されることで、さらなる標準化と排出削減への貢献が進むことを願っています。
株式会社竹中工務店 ご担当者様
当社は脱炭素目標の達成に向けて、作業所における燃料消費量の正確な把握と効率的なデータ管理を重要な取り組みと位置づけています。本サービスは、CO2排出量の算定精度と入力作業の効率化を大きく向上させるものであり、現場運用の負荷軽減にも寄与すると考えています。
サービス化によりこの仕組みが広く普及し、業界全体の脱炭素化の加速につながることを期待しています。
三和エナジー株式会社 ご担当者様
当社は、本サービスのリリースにより、建設現場における燃料使用状況のさらなる可視化が進み、環境型燃料の普及促進に一層寄与するものと考えております。
お客様の必要な時に必要な燃料を確実にお届けする当社の責務を果たすとともに、バイオ燃料の活用を通じてCO2削減に貢献してまいります。建設業界全体に有用な仕組みとして展開されることを期待しております。
建設業界の脱炭素経営支援に向けた「TansoMiru」のサービス展開について
当社は、建設現場で発生するCO2排出量管理の標準化を目指し、2024年4月より建設業界に特化したCO2排出量の算定・可視化クラウドサービス 「TansoMiru」を提供開始しました。「TansoMiru」はこれまでに、「TansoMiru 管理」「TansoMiru 産廃」（※4）「TansoMiru 電力」（※5）の3つのサービスを提供しており、このたび提供を開始した「TansoMiru 燃料」は4つ目のサービスです。
「TansoMiru 産廃」「TansoMiru 電力」「TansoMiru 燃料」を「TansoMiru 管理」と連携することで、建設現場や支店、会社単位でCO2排出量を一元管理することが可能です。これにより、各現場や支店単位でのCO2排出量を効率的に把握することができ、従来の業務負担を大幅に軽減します。
・「TansoMiru」サービスサイト：https://www.tansomiru.jp/
今後について
今後、本サービスは、建設業界において燃料使用によるCO2排出量管理の標準化を目指すとともに、元請会社・燃料配送会社双方のさらなる業務負担軽減を支援してまいります。また、ユーザーの業務効率化と利便性向上を目的とした機能拡張や、元請会社・燃料配送会社間で情報交換をしていただけるユーザー交流会の開催も予定しております。
当社は今後も、本サービスをはじめとする「TansoMiru」シリーズの提供を通じ、建設業界の脱炭素経営の支援を強化してまいります。
（※1）購買燃料データの取得およびCO2排出量の算定ができない項目：本サービスを導入していない燃料配送会社から購買した燃料、パトロール給油以外の方法（自社給油やサービスステーションでの給油）で購買した燃料、本サービスの導入前に購買した燃料、燃料配送会社のオペレーション等の理由で本サービスへの連携が困難な燃料
（※2）購買燃料データを基にしたCO2排出量算定サービスにおいて、当社調べ（2025年12月4日現在）
（※3）リバスタと三和エナジーが、建設現場での燃料使用に由来する CO₂排出量データの取得効率化に向け、元請会社15社と実証実験を開始（2024年5月30日発表）、リバスタ、建設現場での燃料使用に由来するCO2排出量データの取得効率化に向けた実証実験の規模を全国へ拡大（2025年5月21日発表）
（※4）当社が提供する電子マニフェストサービス「e-reverse.com（イーリバースドットコム）」の利用が必要です。
（※5）算定元となる電力データは、経済産業省に認定された一般社団法人電力データ管理協会を通じて提供されます。
関連リリース
・リバスタ、「購買燃料CO2算出スキーム実務者協議会」を開催。参画中の元請会社・燃料配送事業者 各12社が参加～スキームの有用性や建設業界の脱炭素化に向けた情報交換を実施～（2025年6月24日）
リバスタについて
株式会社リバスタは、【「つくる」の現場から、世界を変える。】をミッションに掲げ、ICTの力を活用して、建設業界が抱えるさまざまな課題の解決に取り組んでいます。「サステナビリティの推進」「現場DXの推進」「現場の活性化」の3つの領域において、建設業界に携わる皆さまとの共創を通じて多角的なソリューションを提供し、業界の持続的な発展に寄与することを目指しています。
主なソリューションとして、電子マニフェストサービス「e-reverse.com」、建設現場のCO2算定サービス「TansoMiru」、建設現場施工管理サービス「Buildee」、建設現場ICT機器ソリューション「BANKEN」、施工管理業務の標準化・ノウハウ継承を支援するサービス「GENBATON」、建設技能者向けポイントサービス「ビルダーズポイント」を提供しています。
会社名：株式会社リバスタ
代表者：代表取締役 高橋巧
所在地：東京都江東区豊洲5-6-36 豊洲プライムスクエア9F
資本金：1億円
URL：https://www.rvsta.co.jp
※掲載内容は発表日現在の情報です。
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